シリコンスプレーで床が滑る!原因と正しい落とし方・再発防止
「潤滑や防水のつもりでシリコンスプレーを使ったら、床がツルツルになって危ない」——そんな状況で、この記事にたどり着いた方が多いのではないでしょうか。シリコンスプレーは扉のきしみ取りや金属の潤滑には便利ですが、フローリングにかかると一気に滑りやすくなり、転倒の危険が高まります。
結論から言えば、まずは中性洗剤で成分を落とし、落ちなければ油汚れ用洗剤やアルコールで拭き取るのが基本です。そして、床が滑る状態を根本から解消したいなら、除去後に滑り止めオイルで再発を防ぐのが確実です。
この記事では、シリコンスプレーで床が滑るようになる理由、家庭でできる正しい落とし方の手順、そして除去後に安全な床を保つ方法を、無垢材とフローリングを専門に扱う伊勢通が緊急対応の視点でまとめます。まずは落ち着いて、順番に対処していきましょう。
シリコンスプレーで床が滑るのはなぜ?
対処の前に、なぜシリコンスプレーで床がこれほど滑るのかを押さえておきましょう。原因を知っておくと、「どこまで落とせばいいか」の判断がしやすくなります。
① シリコンが床表面に膜をつくり摩擦を奪う
シリコンスプレーの主成分であるシリコンオイルは、表面に薄くてなめらかな膜をつくる性質があります。これは金属やゴムの潤滑には役立ちますが、フローリングに付くと足裏やスリッパとの摩擦を大きく下げてしまいます。つまり「潤滑剤としての効果」がそのまま「床が滑る原因」になってしまうわけです。
とくに霧状に広がるスプレーは、狙った場所以外にも飛び散りやすく、気づかないうちに広い範囲へ薄く膜が広がっていることがあります。床の一部だけでなく全体的にツルツルする場合は、これが理由です。
② 一度付くと水拭きだけでは落ちにくい
やっかいなのは、シリコンは水をはじく性質があるため、水拭きだけではほとんど落ちないという点です。乾いた雑巾で拭いても膜を薄く伸ばすだけで、かえって滑りが広がることもあります。「拭いても拭いても滑る」と感じるのは、水や乾拭きではシリコン成分が取れていないからです。
落とすには、油性の成分を分解・除去できる洗剤を使うのが正解です。次章で、家庭にあるものでできる具体的な手順を説明します。
シリコンスプレーの正しい落とし方【手順】
ここからは、シリコンスプレーで滑るようになった床を安全に戻すための手順です。まずは中性洗剤から試し、落ちなければ段階的に洗浄力を上げていきます。無垢フローリングなど傷みやすい床は、必ず目立たない場所で試してから全体に広げてください。
① まず中性洗剤とお湯で拭き取る
最初に試すのは、食器用の中性洗剤をぬるま湯で薄めた液です。やわらかい布に含ませて固く絞り、滑る部分を拭き取ります。中性洗剤には界面活性剤が含まれ、シリコンの油膜をある程度浮かせて落とせます。拭いたあとは、洗剤成分が残らないようにきれいな水で固く絞った布でもう一度拭き上げ、しっかり乾かします。
これで滑りが収まれば完了です。広い範囲に飛んでいる場合は、一度で落としきろうとせず、数回に分けて拭くと均一に取れます。
② 落ちないときは油汚れ用洗剤・アルコールを試す
中性洗剤で落ちきらないときは、油汚れ用の住宅用洗剤(アルカリ性)や、無水エタノール・消毒用アルコールを布に少量含ませて拭き取ります。アルコールはシリコンを溶かして除去しやすく、揮発も早いのが利点です。ただし洗浄力が強いぶん、塗装やワックスまで傷めるおそれがあるため、必ず目立たない場所で試し、こすりすぎないよう注意します。
無垢フローリングやオイル塗装の床は表面がデリケートなので、強い溶剤の多用は避け、少量ずつ様子を見ながら進めてください。ウレタン塗装やワックス仕上げの床でも、変色・白化が起きないか確認しながら行うのが安全です。
③ 仕上げの水拭きと乾燥/やってはいけないNG
洗剤やアルコールで拭いたあとは、成分を残さないよう水拭きで仕上げ、風通しよく乾燥させます。ここで避けたいNGが次の3つです。
- 乾拭きだけで済ませる——シリコンを薄く伸ばすだけで滑りが広がることがあります
- ワックスやツヤ出し剤を上から塗る——シリコンが残ったままだと密着せず、かえって滑りやムラの原因になります
- さらにシリコンスプレーや潤滑剤を追加する——滑りを悪化させるだけなので厳禁です
拭き取りが不十分だと滑りがぶり返します。「滑る原因が本当にシリコンなのか」を含め、床の滑り全般の原因の切り分けと掃除方法は、こちらの記事で詳しくまとめています。
▶ 関連記事:床が滑るときの正しい拭き方・掃除方法
落ちない・広範囲で滑るときの対処
丁寧に拭いても滑りが取れない、あるいは部屋全体に広がってしまった場合は、床材の種類に応じた対処が必要です。無理に強い溶剤で全体をこすると、塗装を傷める二次被害につながりかねません。
床がどんな仕上げかによって、対応の勘どころが変わります。無垢・オイル塗装の床は溶剤に弱いため、中性洗剤中心でやさしく複数回に分けて。ウレタン塗装の床は比較的丈夫ですが、それでも溶剤の多用は避けます。ワックス仕上げの床は、シリコンとワックスが混ざって落ちにくいことが多く、劣化したワックスごと剥離したほうが早いケースもあります。
「シリコンが原因だと思っていたら、実は古いワックスや皮脂汚れも重なっていた」ということも少なくありません。急に床が滑り出したときの原因の見極め方と対策は、こちらでも解説しています。落ちない・原因がはっきりしないときは、自己流で強い薬剤を使う前に確認してみてください。
▶ 関連記事:フローリングが急に滑るようになった原因と対策
除去後の再発防止=クリーナーとオイルのセット
シリコンを落として一段落しても、「また同じことが起きないか不安」「そもそも前から少し滑りやすかった」という方は多いはずです。再発を防ぎたいなら、専用クリーナーでシリコンや汚れをしっかり落とし、乾燥後に滑り止めオイルを塗る「落として・防ぐ」の流れが効果的です。
ポイントは順番です。シリコンが残ったままだと、あとから塗るオイルがうまく密着しません。まず下地をきれいにしてから塗るのが失敗しないコツです。グリップオイル専用のクリーナーは、しつこいシリコンや油分・古いワックスの除去に使えます。
▶ 商品ページ:グリップオイル専用クリーナー(500ml)
滑り止めオイル「グリップオイル」とは?
「グリップオイル」は、無垢床の質感を活かしたまま適度な摩擦を生み出し、滑りにくい床環境を整えるフローリング専用の自然オイル塗料です。
天然由来の植物オイルが主成分

グリップオイルの3つの特長
名古屋市工業研究所の測定で、オイル塗装の無垢床の最大静摩擦係数が約2.07倍に。植物油主成分で調湿性能と手触りを保ち、約4時間の乾燥で歩行できる、無垢床にやさしい滑り止めオイルです。
① 摩擦力 約2倍 第三者機関・名古屋市工業研究所で測定。オイル塗装の無垢床で約2.07倍に。
② 自然素材で安心 植物油が主成分。木に浸透し調湿性能と手触りを保ちます。
③ 約4時間で歩行可 コテ刷毛で塗装、拭き取り不要。無垢床なら他社塗料の上からも塗装可。第三者機関による摩擦力データ
滑りにくさは名古屋市工業研究所の実測で確認済み。無垢ナラ(オイル塗装)で摩擦力が約2倍に。
| 樹種・仕上げ | 塗装前 | グリップオイル塗装後 | 倍率 |
|---|---|---|---|
| 無垢ナラ(オイル塗装) | 136gf | 281.9gf | 約2.07倍 |
| 無垢ヒノキ(無塗装) | 165.4gf | 229.7gf | 約1.39倍 |
※gf(グラム重)=摩擦力の単位。数値が大きいほど滑りにくい。/測定:名古屋市工業研究所
まとめ|まず落として、根本は滑り止めオイルで
シリコンスプレーで床が滑るようになったら、まず中性洗剤で拭き取り、落ちなければ油汚れ用洗剤やアルコールで段階的に除去するのが基本です。シリコンは水をはじくため水拭きや乾拭きだけでは落ちず、上からワックスや潤滑剤を重ねるのは逆効果になるので避けましょう。無垢やオイル塗装の床は溶剤に弱いため、目立たない場所で試しながら、やさしく複数回に分けて落とすのが安全です。
そして、除去後に再び滑るのを防ぎたい、あるいは以前から滑りやすかったという場合は、クリーナーでしっかり落としてから滑り止めオイルを塗る「落として・防ぐ」の流れが確実です。表面に膜をつくらず木に浸透するグリップオイルなら、無垢の質感を保ったまま床全体を長く滑りにくく保てます。伊勢通では、シリコンの除去から滑り止めの仕上げまで、床の状態に合わせてご相談を承っています。
床の仕上げが分からないときのご相談の流れ
「オイルかウレタンか分からない」という方も大丈夫。床の写真をお送りいただければ、仕上げの種類と最適な施工方法をご案内します。
- 1)床の状態をメールで相談する(写真を送ると仕上げの判断がスムーズです)
- 2)サンプルで目立たない場所に試す
- 3)必要に応じて本施工を検討する
滑り止めオイルのサンプルについて
サンプルは「速乾タイプ」「白木用」「ウレタン塗装専用下塗り材」の3種類をご用意。目立たない場所で滑り止め効果と質感をお試しいただけます。



資料ダウンロード・商品ラインナップ
商品ラインナップ・専用カタログ・SDSをまとめてご紹介します。
グリップオイルの商品ラインナップ
無垢床専用の「速乾タイプ」、白木の質感を活かす「白木用」、ウレタン塗装床に使う「専用下塗り材」の3種類。床の仕上げや用途に合わせてお選びいただけます。
速乾タイプ(3分艶仕上げ) 無垢床専用・速乾タイプ。 100ml 6,600円/0.25L 10,890円/0.5L 16,335円/1L 21,780円 詳細を見る →
白木用(全艶消しマット仕上げ) 無垢床専用・白木の質感を活かす。 100ml 6,050円/0.5L 14,440円/1L 19,250円 詳細を見る →
ウレタン塗装専用 下塗り材 ウレタン塗装床にグリップオイルを塗る前の下塗り材。 1L 19,800円 詳細を見る →Grip oil/滑り止めオイル 資料ダウンロード
製品の概要・施工方法・メンテナンス方法をまとめたカタログと、安全にお使いいただくための製品安全データシート(SDS)をご用意しています。
よくあるご質問(FAQ)
シリコンスプレーで床が滑るお悩みについて、よくいただく質問をまとめました。
シリコンスプレーはなぜ床が滑るようになるのですか?
シリコンスプレーの主成分シリコンオイルが、床の表面になめらかな膜をつくって摩擦を下げるためです。金属やゴムの潤滑には役立ちますが、フローリングに付くと足裏との摩擦が減って滑りやすくなります。霧状に広がって気づかないうちに広範囲へ付着していることも多く、床全体がツルツルする原因になります。
シリコンスプレーは水拭きで落とせますか?
シリコンは水をはじく性質があるため、水拭きや乾拭きだけではほとんど落ちません。まず食器用の中性洗剤をぬるま湯で薄めて拭き取り、落ちなければ油汚れ用洗剤や消毒用アルコールを使います。仕上げに水拭きで成分を残さず、しっかり乾燥させてください。無垢やオイル塗装の床は溶剤に弱いので、目立たない場所で試してから行うのが安全です。
シリコンを落とした後、また滑らないようにするには?
床そのものを滑りにくくする滑り止めオイルの塗布が有効です。専用クリーナーでシリコンや汚れを落としてから、木に浸透して摩擦を高めるグリップオイルを塗る「落として・防ぐ」の流れがおすすめです。表面に膜をつくらないため無垢の質感を保て、オイル塗装の無垢床で摩擦力が約2倍になることも確認されています。床の仕上げに不安があれば伊勢通にご相談ください。

