集成材にグリップオイルは塗れる?塗装の可否と塗り方の注意点
お客様からよくいただく「集成材にもグリップオイルは塗れますか?」というご質問。結論から申し上げますと、集成材にもグリップオイルは塗れます。
理由はシンプルで、集成材は無垢材を接着してつくられた材料のため、木材としての性質は無垢材と同じだからです。植物由来の自然オイルであるグリップオイルは、無垢材と同じように集成材にも浸透し、滑り止め効果を発揮します。
ただし、集成材は吸い込みの具合によって塗装回数を調整するのがポイント。この記事では、塗れる理由から状態別の塗装回数の目安・階段への施工事例・塗り方の注意点まで、創業1919年の伊勢通が解説します。
この記事を書いた経緯|「集成材にも塗れる?」というご相談
滑らない無垢床の専門家、伊勢通です。お客様からよくいただくご質問のひとつに「集成材にもグリップオイルは塗れますか?」があります。結論は、塗れます。
弊社では、無垢フローリングの滑り止めオイル「グリップオイル」を販売しています。その中でとくに多いのが、「集成材にもグリップオイルは塗れるのか」というお問い合わせです。集成材のフローリングや、集成材でできた階段の踏み板など、ご自宅で使われている場所は意外と多いためです。
そこで今回は、まず「集成材とは何か・なぜ無垢材と同じように塗れるのか」を整理したうえで、集成材の状態別の塗装回数の目安と塗り方の注意点、そして実際の集成材の階段への施工事例をご紹介します。
集成材とは?無垢材との違いと、グリップオイルが塗れる理由
集成材とは、小さな無垢材(ラミナ)を接着して1枚に仕上げた木材です。木そのものの性質は無垢材と同じなので、無垢材に対応するグリップオイルは集成材にも塗れます。
集成材は、乾燥させた小さな無垢材(ラミナ)を、繊維方向をそろえて接着し、1枚の大きな部材に仕上げた木材です。反りや割れが出にくく寸法が安定しているため、フローリングや階段の踏み板、テーブルの天板、カウンターなどに幅広く使われています。
- 無垢材…1本の木から切り出した、継ぎ目のない1枚もの。
- 集成材…小さな無垢材(ラミナ)を接着して1枚に仕上げたもの。寸法が安定。
大きな違いは「1枚ものか、接着してつくるか」という点だけで、素材そのものは同じ天然木です。オイルの吸い込みや手触りといった木としての性質は無垢材と変わりません。だからこそ、木に浸透して効果を発揮する植物由来の自然オイル「グリップオイル」は、無垢材と同じように集成材にも塗装できるのです。
集成材の状態別|塗装回数の目安と塗り方の注意点【早見表】
集成材に塗るときは吸い込みの具合に注意が必要です。無塗装なら2回以上、自然オイル仕上げなら1〜2回の重ね塗りが目安。まずは早見表でご確認ください。
集成材にグリップオイルを塗る際にいちばん気をつけたいのが、木の吸い込みの具合です。吸い込みが多いと1回の塗装ではオイルが十分に残らず、滑り止め効果が定着しにくくなります。そのため、集成材の状態に合わせて塗装回数を調整します。
| 集成材の状態 | 塗装回数の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 無塗装の集成材 | 2回以上が必須 | 素地のままは吸い込みが多いため、しっかり塗り重ねます。 |
| 自然オイル仕上げ | 1〜2回の重ね塗り | 既存の自然オイル仕上げの上から、そのまま塗り重ねられます。 |
| 乾燥・メンテ未実施の既存材 | 2〜3回必要な場合も | 1回目でかなり吸い込むため、様子を見て塗り重ねます。 |
集成材への塗り方 3ステップ
集成材への塗装は「状態確認 → 1回目 → 乾燥後に重ね塗り」の3ステップ。吸い込みを見ながら回数を調整するのがコツです。
- 1)床の状態と吸い込みを確認する…無塗装か自然オイル仕上げかを確認。乾燥してカサカサなら吸い込みが多いと判断します。
- 2)1回目を塗装する…コテ刷毛でムラなく塗り広げます。乾燥した集成材は1回目でかなり吸い込みます。拭き取りは不要です。
- 3)乾燥させてから重ね塗りする…1回目を乾かしてから2回目を重ね、効果を定着させます。吸い込みが多い場合は2〜3回塗ると安心です。
施工事例|集成材の階段(踏み板)にグリップオイルを塗装
実際に、集成材でできた階段の踏み板にグリップオイルを塗装した事例です。乾燥してカサカサになった踏み板が、自然な仕上がりのまま滑りにくくなりました。
私が塗装で伺ったご自宅では、集成材でできた階段の踏み板にグリップオイルを塗装しました。自然オイル仕上げだった表面が、年月とともに乾燥しカサカサの状態になっていました。階段踏み板のメンテナンスは、なかなか大変ですよね。
さらに、ペットのワンちゃんと暮らすご家庭ということもあり、階段の滑りやすさが問題になっていました。そこで、滑り止め対策としてグリップオイルの塗装をご提案しました。

今回の事例のように乾燥している集成材は1回目でかなり吸い込むため、2回以上の塗装でしっかりと滑り止め効果を定着させました。塗装後は木の風合いを損なわず、しっとりとした自然な仕上がりになっています。
ペットやご高齢の方にも安心の階段に
滑りやすい階段は、ペットやご高齢の方にとって大きなリスクです。グリップオイルなら、見た目を損なわず自然な仕上がりで安全性を高められます。
滑りやすい階段は、ペットやご高齢の方にとって大きなリスクになります。グリップオイルを使えば、滑りにくく安心な環境を自然な仕上がりで実現できます。「見た目を損なわずに、安全性を高めたい」という方にこそ、無垢材・集成材を問わず、グリップオイルの塗装をおすすめします。

動画で見る|集成材への滑り止め塗装
この記事は、こちらの動画をもとにブログにしたものです。実際の集成材への滑り止め塗装の様子を、動画でご確認いただけます。
文章だけでは伝わりにくい塗装の様子や仕上がりの質感も、動画なら分かりやすくご覧いただけます。ぜひ合わせてご確認ください。ご質問等ございましたら、本webサイトのお問い合わせページからお気軽にお問い合わせください。
滑り止めオイル「グリップオイル」とは?
「グリップオイル」は、無垢床の質感を活かしたまま適度な摩擦を生み出し、滑りにくい床環境を整えるフローリング専用の自然オイル塗料です。
創業1919年の伊勢通が開発した滑り止めオイルです。天然由来の植物オイルが主成分で、木に浸透して効果を発揮するため表面に膜を作らず、無垢床特有の手触りや質感を損ないません。既存のオイル塗装が施された無垢床にも、上から塗り重ねて使用できます。

グリップオイルの3つの特長
表面性測定機の実測で摩擦係数は最大約2.7倍。植物油主成分で調湿性能と手触りを保ち、約4時間の乾燥で歩行できる、無垢床にやさしい滑り止めオイルです。

① 摩擦係数 最大約2.7倍
表面性測定機で実測。塗装前と比べ摩擦係数が大きく向上します。

② 自然素材で安心
植物油が主成分。木に浸透し調湿性能と手触りを保ちます。

③ 約4時間で歩行可
コテ刷毛で塗装、拭き取り不要。無垢床なら他社塗料の上からも塗装可。
【実測データ】グリップオイルの摩擦係数 測定結果
専用の表面性測定機で摩擦係数(数値が大きいほど滑りにくい)を実測。ナラ材のオイル仕上げ(0.311)に速乾タイプを塗ると0.827と、約2.7倍まで滑りにくくなりました。
「滑りにくくなる」と言葉で説明するだけでなく、同じ測定機・同じ条件で塗装を変えて摩擦係数を実測しています(2026年6月1日/当社測定)。下表は、ナラ材で仕上げ別に、グリップオイル施工の前後で摩擦係数がどう変化したかの最新データです。
| 仕上げ・施工 | 施工前 | グリップオイル施工後 | 倍率 |
|---|---|---|---|
| オイル仕上げ+速乾タイプ | 0.311 | 0.827 | 約2.7倍 |
| オイル仕上げ+白木用 | 0.311 | 0.451 | 約1.5倍 |
| ウレタン仕上げ+下塗り材+速乾 | 0.290 | 0.563 | 約1.9倍 |
※摩擦係数=数値が大きいほど滑りにくい。測定:トライボギア 表面性測定機 TYPE:14(荷重200g・ポリエステル靴下・各条件3回平均/2026年6月1日 当社測定)。ナラ材での値。
▶ 8条件の全測定データ・測定方法はこちら
塗れるか分からないときのご相談の流れ
「集成材に塗れるか」「表面がオイルかウレタンか分からない」という方も大丈夫。床や階段の写真をお送りいただければ、最適な施工方法をご案内します。
判断に迷ったら、無理に確認せず次の流れがおすすめです。
- 1)床の状態をメールで相談する(写真を送ると仕上げの判断がスムーズです)
- 2)サンプルで目立たない場所に試す
- 3)必要に応じて本施工を検討する
滑り止めオイルのサンプルについて
サンプルは「速乾タイプ」「白木用」「ウレタン塗装専用下塗り材」の3種類をご用意。目立たない場所で滑り止め効果と質感をお試しいただけます。



資料ダウンロード・商品ラインナップ
商品ラインナップ・専用カタログ・SDSをまとめてご紹介します。
グリップオイルの商品ラインナップ
無垢床専用の「速乾タイプ」、白木の質感を活かす「白木用」、ウレタン(クリア)塗装床に使う「専用下塗り材」の3種類。床の仕上げや用途に合わせてお選びいただけます。
Grip oil/滑り止めオイル 資料ダウンロード
製品の概要・施工方法・メンテナンス方法をまとめたカタログと、安全にお使いいただくための製品安全データシート(SDS)をご用意しています。
よくあるご質問(FAQ)
集成材にグリップオイルが塗れるかについて、よくいただく質問をまとめました。塗れる理由・塗装回数・階段への施工・ご相談先を簡潔にお答えします。




