ブログ

BLOG

グリップオイルを塗装した無垢床に傷はつく?理由と防ぐ方法

目次


    グリップオイルを塗装した無垢床に傷はつく?理由と防ぐ方法・補修のコツ

    結論

    結論から申し上げると、グリップオイルを塗装した無垢床にも傷はつきます。特に椅子・テーブル・ソファなどを引きずるように動かしたときに傷が入りやすくなります。

    理由は、グリップオイルがウレタン塗装のような硬い保護膜を作らず、木に浸透して効果を出す自然オイルだからです。無垢材本来の柔らかな踏み心地を活かせる一方で、引きずる力には強くありません。

    ただし、家具脚の保護パッドや持ち上げての移動で傷は大きく減らせ、ついた傷もオイルを塗り直して部分補修できるのがオイル塗装の利点です。この記事では、傷がつく理由・防ぐ方法・補修のコツを、創業1919年の伊勢通が解説します。

    著者 田邊 瑛二(株式会社伊勢通 研究開発担当)

    Article written by
    田邊 瑛二
    無垢床の削りと滑り止めの専門家/株式会社伊勢通(創業1919年)

    この記事を書いた経緯|「グリップオイルを塗ると傷はつく?」

    グリップオイルを塗ろうか検討している方から「塗ると床に傷はつく?」というご質問をよくいただきます。この記事では、傷がつくかどうかと、その理由・防ぎ方・補修のコツを正直にお伝えします。

    弊社は、無垢材や無垢フローリングのオイル仕上げ・無塗装の床に塗る滑り止めオイル「グリップオイル」を販売しています。ご検討中のお客様から、「グリップオイルを塗った床は傷がつきやすくなるの?」「塗れば傷から守ってくれるの?」といったご質問を数多くいただきます。

    結論を先にお伝えすると、グリップオイルは「傷を防ぐコーティング」ではなく「滑りを止めるオイル」です。塗っても傷はつきますし、もともとオイル塗装の無垢床は引きずり傷が入りやすい性質があります。ここではその理由と、傷を減らす具体的な方法、ついてしまった傷の直し方までをまとめました。

    グリップオイルを塗装した無垢床に傷はつく?

    結論は「傷はつく」。特に椅子・テーブル・ソファを引きずったときに傷が入りやすく、これはグリップオイルに限らずオイル塗装・無塗装の無垢床に共通する性質です。

    グリップオイルを塗装した床にも、傷はついてしまいます。特に、椅子やテーブル、ソファーを横に動かした際など、引きずるような動作によって傷が生じることがあります。

    例えば、弊社スタッフが自宅で使用している無垢フローリングでも、ソファーを動かした際に傷が入ってしまった事例があります。このように、無垢材の表面は引きずる動作に弱いという特徴があり、滑り止めのグリップオイルを塗っていても、この点は変わりません。

    【あわせて知りたい】「傷」と同じように気になるのが「シミ」です。滑り止めオイルを塗った床にシミはできるのか、その理由と対策は下の関連記事で解説しています。


    あわせて読みたい
    【無垢床】滑り止めオイルを塗装した床に「シミ」はできるのか?
    傷と同じく気になる「シミ」について、できる理由と予防・対処のコツを解説しています。

    なぜ傷がつくのか|オイル塗装とウレタン塗装の違い

    グリップオイルは木に浸透する自然オイルで、硬い膜を作りません。だから木の質感を保てる代わりに、引きずり傷が入りやすくなります。表面を硬い膜で覆うウレタン塗装との違いを比較表で整理します。

    グリップオイルは自然由来のオイルで、滑り止め効果を発揮する製品です。しかし、ウレタン塗装のように硬い保護膜を形成するものではありません。そのため、フローリングの柔らかさや木の質感を損なわない一方で、物を引きずった際には傷がつきやすくなります。

    塗装の性質による傷や質感の違いを、代表的なオイル塗装とウレタン塗装で比べると次のようになります。

    比較項目 オイル塗装(グリップオイルなど) ウレタン塗装(コーティング)
    塗膜のしくみ 木に浸透し、表面に硬い膜を作らない 表面を硬い樹脂膜で覆う
    傷のつきやすさ 引きずり傷が入りやすい 傷はつきにくい
    木の質感・踏み心地 無垢材本来の手触り・調湿性を活かせる 樹脂膜のためやや硬く、質感は損なわれやすい
    ついた傷の補修 気になる箇所だけ削って塗り直せる 全面の再施工が必要になりがち
    滑り止めオイルの塗布 そのまま上から塗れる 専用の下塗り材が必要
    【ポイント】傷のつきにくさだけならウレタン塗装が有利ですが、無垢材らしい手触りや調湿性、そして「傷を部分的に直せる」利点はオイル塗装ならではです。傷が入りやすいことは弱点であると同時に、補修しやすさと表裏一体でもあります。

    傷を防ぐための3つの対策

    傷を防ぐカギは「家具と床を直接こすらない」こと。①家具脚に保護パッドを貼る②引きずらず持ち上げて動かす③砂・ホコリをこまめに取る、の3つで引きずり傷を大きく減らせます。

    グリップオイルを塗った無垢床でも、日々のちょっとした工夫で傷は大きく減らせます。傷を防ぐためには、以下の対策をおすすめしています。

    1. ①家具の脚に保護パッド・フェルトを貼る椅子やテーブル、ソファの脚に、フェルトやシリコン製の保護パッドを貼ることで、床との直接的な摩擦を軽減します。これらは100円ショップでも手に入り、最も手軽で効果の高い対策です。
    2. ②家具は引きずらず持ち上げて移動する模様替えや掃除のときは、引きずる動作を避け、家具を持ち上げて移動します。重い家具は2人で持つか、家具用スライダーを使って床をこすらないようにします。
    3. ③砂・ホコリをこまめに取り除く床の上の砂粒やホコリは、歩行や家具の移動で研磨剤のように働き、細かい傷の原因になります。掃除機や乾いたモップでこまめに取り除いておきましょう。
    【もっと詳しく】テーブルや椅子の傷を防ぐ具体的な方法(フェルトシートや脚カバーの選び方、傷の補修方法など)は、下の関連記事で5つの対策として詳しく解説しています。


    あわせて読みたい
    無垢床のオイル塗装、家具の傷を防ぐ5つの方法|テーブル・椅子
    フェルトシートや脚カバーなど、テーブル・椅子の傷を防ぐ具体的な5つの対策と補修方法を詳しく解説しています。

    ついた傷は直せる|オイル塗装の部分補修(動画あり)

    オイル塗装の大きな利点は、傷ついた箇所だけを部分補修できること。浅い傷は軽く研磨してオイルを塗り直すと目立たなくなります。塗り直し・塗装の様子は動画でご確認いただけます。

    万が一傷がついても、オイル塗装は気になる箇所だけを部分的に補修できるのが大きな強みです。浅い傷であれば、目の細かいサンドペーパーで軽く整えてから、その部分にオイルを塗り直すと目立たなくなります。全面の再施工が必要になりがちなウレタン塗装(コーティング)と比べ、日常のメンテナンスがしやすいのが特長です。

    グリップオイルは、既存のオイル塗装や無塗装の無垢床の上から塗り重ねられ、拭き取りも不要です。補修と同時に滑り止め効果も回復できます。実際に塗って乾かす様子は、次の動画でご確認いただけます。


    あわせて読みたい
    オイル塗装した無垢床の掃除方法と注意点|お手入れのコツ
    傷や汚れを増やさないための正しい掃除方法、やってはいけないNG習慣、汚れ別の対処までまとめて解説しています。

    滑り止めオイル「グリップオイル」とは?

    「グリップオイル」は、無垢床の質感を活かしたまま適度な摩擦を生み、滑りにくい床環境を整えるフローリング専用の自然オイル塗料です。傷の補修やメンテナンスの塗り直しにも使えます。

    創業1919年の伊勢通が開発した滑り止めオイルです。天然由来の植物オイルが主成分で、木に浸透して効果を発揮するため表面に膜を作らず、無垢床特有の手触りや質感を損ないません。傷ついた箇所や滑りが戻ってきた箇所に、上から塗り重ねて使用できます。

    フローリング専用 滑り止めオイル グリップオイル

    グリップオイルの3つの特長

    表面性測定機の実測で摩擦係数は大きく向上。植物油主成分で調湿性能と手触りを保ち、拭き取り不要でお手入れ・傷の補修がしやすい、無垢床にやさしい滑り止めオイルです。

    適度な摩擦で滑りを抑える滑り止め効果
    ① 摩擦係数が大きく向上
    表面性測定機で実測。塗装前と比べ滑りにくさが大きくアップ。
    木の特性を損なわない自然素材の塗料
    ② 自然素材で安心
    植物油が主成分。木に浸透し調湿性能と手触りを保ちます。
    拭き取り不要でお手入れ・塗り直し・補修がしやすい施工性
    ③ 拭き取り不要で補修しやすい
    コテ刷毛で塗装、拭き取り不要。傷の部分補修や塗り直しも簡単。

    【実測データ】グリップオイルの摩擦係数 測定結果

    専用の表面性測定機で摩擦係数(数値が大きいほど滑りにくい)を実測。ナラ材のオイル仕上げ床(0.311)に速乾タイプを塗ると0.827と、約2.7倍まで滑りにくくなりました。

    摩擦係数 0 0.3 0.6 0.9 施工前 グリップオイル施工後 0.311 0.827 オイル+速乾 約2.7倍 0.311 0.451 オイル+白木用 約1.5倍 0.290 0.563 ウレタン+下塗り速乾 約1.9倍 数値が大きいほど滑りにくい/トライボギア TYPE:14・2026.6.1当社測定(ナラ材)

    床の仕上げ・施工 施工前 グリップオイル施工後 倍率
    オイル仕上げ+速乾タイプ 0.311 0.827 約2.7倍
    オイル仕上げ+白木用 0.311 0.451 約1.5倍
    ウレタン仕上げ+下塗り材+速乾 0.290 0.563 約1.9倍

    ※摩擦係数=数値が大きいほど滑りにくい。測定:トライボギア 表面性測定機 TYPE:14(荷重200g・ポリエステル靴下・各条件3回平均/2026年6月1日 当社測定・ナラ材)。
    ▶ 8条件の全測定データ・測定方法はこちら


    あわせて読みたい
    グリップオイル完全ガイド|塗れる床・使い方・価格まとめ
    塗れる床の早見表から使い方・価格まで、グリップオイルのすべてを1ページで確認できます。

    傷対策・塗装のご相談・サンプルの流れ

    「自宅の床に塗れる?」「傷や滑りが気になる」という方は、いきなり床全体に塗らず、サンプルで仕上がりと滑り止め効果を確かめてから検討するのがおすすめです。

    塗装や傷対策が不安な方は、次の流れがおすすめです。

    • 床の状態(樹種・塗装の種類・傷や滑りの状況)をメールやお問い合わせフォームで相談する
    • サンプルで目立たない場所に試し、仕上がり・質感・滑り止め効果を確認する
    • 納得できたら床全体への塗装や、傷の補修・メンテナンスを検討する

    滑り止めオイルのサンプルについて

    仕上がりや滑り止め効果を実際に確かめたい方はサンプルをご請求ください。「速乾タイプ」「白木用」「ウレタン塗装専用下塗り材」の3種類をご用意しています。

    グリップオイル 速乾タイプ サンプルグリップオイル 白木用 サンプルグリップオイル ウレタン塗装専用下塗り材 サンプル

    傷や滑りのご相談、まずはお気軽に

    傷対策から滑り止めの塗装まで、創業1919年の伊勢通が無料でご案内します。

    資料ダウンロード・商品ラインナップ

    商品ラインナップ・専用カタログ・SDSをまとめてご紹介します。

    グリップオイルの商品ラインナップ

    無垢床専用の「速乾タイプ」、白木の質感を活かす「白木用」、ウレタン塗装床に使う「専用下塗り材」の3種類。床の仕上げや用途に合わせてお選びいただけます。

    グリップオイル 速乾タイプ
    速乾タイプ(3分艶仕上げ)
    無垢床専用・速乾タイプ。
    100ml 6,600円/0.25L 10,890円/0.5L 16,335円/1L 21,780円

    詳細を見る →
    グリップオイル 白木用
    白木用(全艶消しマット仕上げ)
    無垢床専用・白木の質感を活かす。
    100ml 6,050円/0.5L 14,440円/1L 19,250円

    詳細を見る →
    グリップオイル ウレタン塗装専用下塗り材
    ウレタン塗装専用 下塗り材
    ウレタン塗装床にグリップオイルを塗る前の下塗り材。
    1L 19,800円

    詳細を見る →

    Grip oil/滑り止めオイル 資料ダウンロード

    製品の概要・施工方法・メンテナンス方法をまとめたカタログと、安全にお使いいただくための製品安全データシート(SDS)をご用意しています。

    Grip oil/滑り止めオイル 専用カタログ

    Grip oil/滑り止めオイル専用カタログの表紙

    製品安全データシート(SDS)

    Grip oil/滑り止めオイル 製品安全データシートの表紙

    無垢フローリングの滑り対策を、伊勢通がお手伝いします

    創業1919年。お使いの床に合った滑り止め対策とお手入れをご提案します。

    よくあるご質問(FAQ)

    グリップオイルを塗った無垢床の傷について、よくいただく質問をまとめました。

    グリップオイルを塗った無垢床は傷がつきますか?
    はい、傷はつきます。特に椅子やテーブル、ソファを引きずるように動かすと傷が入ることがあります。グリップオイルは木に浸透して滑り止め効果を出す自然オイルで、ウレタン塗装のような硬い保護膜は作らないため、引きずる力には強くありません。ただし木の質感を活かせること、傷を上から塗り直して補修できることは、コーティング系にはない利点です。
    なぜオイル塗装の床は傷がつきやすいのですか?
    オイル塗装は木の内部に油分を浸透させて仕上げるため、表面に硬い膜を作りません。無垢材本来の柔らかな踏み心地や調湿性を保てる一方で、物を引きずると木の表面に直接傷がつきやすくなります。表面を硬い樹脂膜で覆うウレタン塗装より、傷そのものは入りやすい塗装です。
    傷を防ぐにはどうすればいいですか?
    椅子やテーブル、ソファの脚にフェルトやシリコン製の保護パッドを貼るのが最も効果的です。あわせて、家具を動かすときは引きずらず持ち上げて移動し、床の上の砂・ホコリをこまめに取り除くと、細かい傷も防げます。テーブルや椅子の傷を防ぐ詳しい方法は、関連記事で5つの対策として解説しています。
    ついてしまった傷は直せますか?
    オイル塗装の大きな利点は、傷ついた箇所だけを部分的に補修できることです。浅い傷なら、目の細かいサンドペーパーで軽く整えてから、その部分にオイルを塗り直すと目立たなくなります。全面の再施工が必要になりがちなウレタン塗装(コーティング)と比べ、日常のメンテナンスがしやすいのが特長です。
    傷が気になるならウレタン塗装のほうがいいですか?
    傷のつきにくさだけならウレタン塗装が有利ですが、無垢材本来の手触りや調湿性は損なわれ、傷ついたときの部分補修も難しくなります。オイル塗装は傷が入りやすい代わりに、質感を活かせて補修しやすいという特徴があります。どちらが良いかは、床に求める質感やお手入れの手間で選ぶのがおすすめです。
    サンプルや相談はできますか?
    可能です。サンプルは「速乾タイプ」「白木用」「ウレタン塗装専用下塗り材」の3種類をご用意し、目立たない場所で仕上がりや滑り止め効果をお試しいただけます。塗装や補修、傷対策のご相談・お見積もりも承っていますので、お気軽にお問い合わせください。

    RECOMMENDATION

    おすすめ記事

    一覧へ戻る

    close

    CONTACT US

    伊勢通公式チャンネル 伊勢通公式チャンネル

    PAGE TOP