なぜ温泉の床材は滑る?危険な場所と4つの滑り止め対策
温泉施設の無垢フローリングが滑る主な原因は水気ではなく、歩行頻度による摩耗です。多くのお客様が行き来するロビー・脱衣所・廊下(通路)は表面が平滑になりやすく、転倒リスクが高まります。
対策は大きく4つ。①滑り止めマット ②滑り止めテープ ③コーティング業者に依頼 ④滑り止めオイルの塗装です。無垢の質感を残したまま床そのものを滑りにくくしたい施設には、木に塗る滑り止めオイル「グリップオイル」が向いています。
塗装の前に大切なのは、今の床が「オイル仕上げ」か「ウレタン仕上げ」かを確かめること。創業1919年の伊勢通が、温泉施設の床に合った滑り対策をご案内します。
温泉施設の無垢フローリングと「滑りやすさ」
温泉施設では無垢フローリングが使われることが多く、美しい見た目と温かみが魅力です。一方で、多くのお客様が行き来するため摩耗による滑りやすさが問題になることがあります。
温泉施設での床材は無垢フローリングが使用される事が多く、その美しい見た目と温かみが魅力ですが、滑りやすさが問題になることがあります。
多くのお客様が訪れる温泉施設では、特に摩耗による滑りやすさが目立つ場合があります。とりわけご高齢のお客様やお子様が多い施設では、ちょっとした滑りが転倒事故につながりかねません。
この記事では、無垢フローリングが滑る要因と、温泉施設での効果的な滑り止め対策について詳しく解説します。
温泉施設で滑りやすい具体的な場所
温泉施設で特に滑りやすいのは、お客様の行き来が多く摩耗が進みやすい「ロビー」「脱衣所」「廊下・通路」の3か所。これらのエリアへの滑り止め対策が、安心・安全のために重要です。
温泉施設では、特に以下のエリアが滑りやすくなる傾向があります。これらのエリアに適切な滑り止め対策を講じることが、お客様の安心・安全のために重要です。
ロビー
ロビーは多くのお客様が行き来する場所であり、摩耗が進みやすくなります。スリッパや靴下での歩行が多く、平滑になった床は特に滑りを感じやすい箇所です。
脱衣所
脱衣所もお客様の使用頻度が高いため、摩耗とともに滑りやすくなることが多いです。素足や濡れた足で歩くことも多く、滑り止め対策が特に必要なエリアです。
廊下や通路
浴場や脱衣所へ向かう通路は、お客様が多く通るため摩耗が進みやすく、滑りやすい箇所の一つです。動線が集中する分、局所的に表面がすり減りやすくなります。

温泉施設の無垢フローリングが滑る原因
温泉施設の無垢フローリングが滑る主な原因は、水気ではなく「歩行頻度による摩耗」です。多くの人が行き来すると表面が徐々に平滑になり、滑りやすく感じられるようになります。
温泉施設の無垢フローリングが滑りやすくなる主な原因は、水気ではなく歩行頻度による摩耗です。無垢フローリングは自然素材で、時間が経つと歩行による摩擦で表面が平滑になりやすく、その結果、滑りやすく感じられることがあります。
摩耗による滑りやすさ
温泉施設のように多くの人が頻繁に行き来する場所では、無垢フローリングの表面が徐々に摩耗し、滑らかになっていきます。特に、ロビーや廊下、脱衣所などは歩行頻度が高いため、摩耗が進みやすい場所です。
温泉施設におすすめの滑り止め対策4つ【比較表】
温泉施設の無垢フローリングに行える対策は主に4つ。①滑り止めマット ②滑り止めテープ ③コーティング業者に依頼 ④滑り止めオイルの塗装です。範囲や仕上がりの希望で選びましょう。
滑りやすさを解消するために、温泉施設で無垢フローリングに行える効果的な滑り止め対策を紹介します。まずは取り入れやすいものから、施設の状況に合わせて検討してみてください。
①滑り止めマットの設置
ロビーや脱衣所、浴場の出入り口に滑り止めマットを設置すると、転倒防止に役立ちます。ゴム製や樹脂製のマットは耐久性があり、水気の多い場所にも適しています。手軽な一方、床面全体には敷きにくく、清掃の手間が増える点には注意が必要です。
②滑り止めテープの貼り付け
摩耗が進んだ一部の場所には、滑り止めテープを貼ることで効果的に滑り止め対策が可能です。透明タイプを使用すれば、見た目に影響を与えずに対策が行えます。段差や階段など、局所的に危険な箇所への部分対策に向いています。
③コーティング業者に依頼する
無垢フローリングのコーティングを専門業者に依頼することで、表面の摩耗を防ぎ、滑りにくさを持続させることができます。UV、シリコン、ウレタンなど、用途に応じたコーティングを施すことで安全性を向上できます。ただし、施工には相応の費用と工期がかかり、無垢本来の質感が変わる場合があります。
④滑り止めオイルの塗装
無垢床専用の滑り止め自然オイルの使用がおすすめです。このオイルは植物オイルを主成分としており、木材本来の温かみを保ちながら滑り止め効果を発揮します。
無塗装、及びオイル塗装済みのフローリングに塗布でき、簡単に滑りにくい状態にする事ができるので、温泉施設の安全性向上に役立ちます。床面全体をムラなく施工でき、無垢の見た目を活かしたまま根本的に滑りを抑えたい施設に向いています。

4つの対策の比較
マット・テープは局所的な「一時対策」、コーティング・滑り止めオイルは床そのものを変える「根本対策」。無垢の質感を残したいなら滑り止めオイルが選びやすい対策です。
| 対策 | タイプ | メリット | 気をつけたい点 |
|---|---|---|---|
| 滑り止めマット | 一時対策 | 安価ですぐ設置できる。出入り口など局所に有効 | 床全体には不向き/清掃・ズレの手間 |
| 滑り止めテープ | 一時対策 | 危険な箇所へ部分的に対応。透明タイプは目立ちにくい | 広範囲は不向き/経年で剥がれ・汚れ |
| コーティング業者 | 根本対策 | 摩耗を防ぎ滑りにくさが持続。広範囲を施工できる | 費用・工期がかかる/無垢の質感が変わる場合も |
| 滑り止めオイル | 根本対策 | 無垢の質感を活かしたまま床全体を滑りにくく | 床の仕上げの確認・塗装作業が必要 |
「危険な箇所だけ手早く」ならマット・テープ、「施設全体で無垢の雰囲気を残したまま根本的に改善したい」なら、床そのものに塗る滑り止めオイルが合いやすいです。
塗る前に確認|床の仕上げ(オイル/ウレタン)の見分け方
滑り止めオイルで対策する前に大切なのは、今の床が「オイル仕上げ」か「ウレタン仕上げ」かを把握すること。同じ「滑る」でも、仕上げによって最適な施工方法が変わります。
滑り止めオイルで対策する場合に大切なのは、今の床が「オイル仕上げ」なのか「ウレタン仕上げ」なのかを把握することです。温泉施設では複数の床材が使われていることもあるため、エリアごとに仕上げを確認しておくと安心です。
- オイル仕上げ(木に浸透するタイプ) ➡︎ 滑り止めオイルをそのまま塗装できます。
- ウレタン仕上げ(表面に膜があるタイプ) ➡︎ 専用下塗り材を塗ったうえで、滑り止めオイルを塗装します。

現場でできる「床の仕上げ」かんたんチェック
「どちらの仕上げか分からない」という場合も、床を傷めない範囲で、ツヤ・手触り・水の弾き方の3点を見ればおおまかに見分けられます。
| チェック | ウレタン仕上げ寄り | オイル仕上げ寄り |
|---|---|---|
| ① ツヤの出方 | 表面が膜っぽい(つや消しのものもあります) | 木目の凹凸や手触りが自然で、ツヤが控えめ |
| ② 手触り・質感 | 硬い樹脂膜の感触。ツルッと均一 | 木そのものの質感。しっとりした手触り |
| ③ 水を1滴落とす | 玉のように弾く | じんわり染み込みやすい |
ツヤがある場合や水を弾く場合は「ウレタン仕上げ」の可能性が高いです。確認する際は、必ず目立たない場所で少量の水を使い、すぐに拭き取ってください。

滑り止めオイル「グリップオイル」とは?
「グリップオイル」は、無垢床の質感を活かしたまま適度な摩擦を生み出し、滑りにくい床環境を整えるフローリング専用の自然オイル塗料です。
創業1919年の伊勢通が開発した滑り止めオイルです。天然由来の植物オイルが主成分で、木に浸透して効果を発揮するため表面に膜を作らず、無垢床特有の手触りや質感を損ないません。既存のオイル塗装が施された無垢床にも、上から塗り重ねて使用でき、温泉施設のメンテナンスとしても取り入れやすい塗料です。
グリップオイルの3つの特長
①適度な摩擦で滑りを抑える ②植物油主成分で木の質感を保つ ③コテ刷毛で塗り、約4時間で歩行可能——木にやさしく、施設でも扱いやすい滑り止めオイルです。

① 適度な摩擦で滑り止め
表面性測定機で実測。塗装前と比べ摩擦係数が大きく向上します。

② 自然素材で安心
植物油が主成分。木に浸透し調湿性能と手触りを保ちます。

③ 約4時間で歩行可
コテ刷毛で塗装、拭き取り不要。無垢床なら他社塗料の上からも塗装可。
【実測データ】グリップオイルの摩擦係数 測定結果
専用の表面性測定機で摩擦係数(数値が大きいほど滑りにくい)を実測。ナラ材のオイル仕上げ(0.311)に速乾タイプを塗ると0.827と、約2.7倍まで滑りにくくなりました。
「滑りにくくなる」と言葉で説明するだけでなく、同じ測定機・同じ条件で塗装を変えて摩擦係数を実測しています(2026年6月1日/当社測定)。下表は、ナラ材で仕上げ別に、グリップオイル施工の前後で摩擦係数がどう変化したかの最新データです。
| 仕上げ・施工 | 施工前 | グリップオイル施工後 | 倍率 |
|---|---|---|---|
| オイル仕上げ+速乾タイプ | 0.311 | 0.827 | 約2.7倍 |
| オイル仕上げ+白木用 | 0.311 | 0.451 | 約1.5倍 |
| ウレタン仕上げ+下塗り材+速乾 | 0.290 | 0.563 | 約1.9倍 |
※摩擦係数=数値が大きいほど滑りにくい。測定:トライボギア 表面性測定機 TYPE:14(荷重200g・ポリエステル靴下・各条件3回平均/2026年6月1日 当社測定)。ナラ材での値。
▶ 8条件の全測定データ・測定方法はこちら
導入前のご相談・サンプルの流れ
温泉施設の床は面積が広く、仕上げもエリアで異なることがあります。いきなり全体に施工する前に、まずはサンプルで実際の床にお試しいただくのがおすすめです。
お客様の安全に関わる床だからこそ、実際の床で滑り止め効果と質感を確かめてから導入いただくのが安心です。次の流れで、施設に合った対策をご案内します。
- 床の状態(仕上げの種類・広さ・樹種・気になるエリア)をメールやお問い合わせフォームでご相談
- サンプルで目立たない場所に試し、吸い込み具合・滑り止め効果・質感を体感
- 出張塗装や工場塗装出荷も含め、施工方法とお見積もりをご提案
滑り止めオイルのサンプルについて
サンプルは「速乾タイプ」「白木用」「ウレタン塗装専用下塗り材」の3種類をご用意。実際に手に取って、目立たない場所で滑り止め効果と質感をお試しいただけます。



資料ダウンロード・商品ラインナップ
商品ラインナップ・専用カタログ・SDSをまとめてご紹介します。
グリップオイルの商品ラインナップ
無垢床専用の「速乾タイプ」、白木の質感を活かす「白木用」、ウレタン塗装床に使う「専用下塗り材」の3種類。床の仕上げや用途に合わせてお選びいただけます。
Grip oil/滑り止めオイル 資料ダウンロード
製品の概要・施工方法・メンテナンス方法をまとめたカタログと、安全にお使いいただくための製品安全データシート(SDS)をご用意しています。
よくあるご質問(FAQ)
温泉施設の床の滑りやすさやグリップオイルについて、よくいただく質問をまとめました。原因・対策・施工・ご相談先を簡潔にお答えします。




